特集 生命システムのロバストネスとは何か?
【第2部】個体レベルのロバストネス 細胞のロバストな振る舞い 再生、発がん、リプログラミング
鈴木 淳史
1
1九州大学生体防御研究所 器官発生再生学分野
キーワード:
肝再生
,
細胞分化
,
胆管癌
,
胆管腫瘍
,
肝細胞
,
胚性幹細胞
,
Mi-2 Nucleosome Remodeling and Deacetylase Complex
,
iPS細胞
,
核の再プログラミング
,
細胞分化転換
,
発癌
,
MBD3 Protein
,
Snail Family Transcription Factors
,
卵形細胞
Keyword:
Snail Family Transcription Factors
,
Bile Duct Neoplasms
,
Cell Differentiation
,
Liver Regeneration
,
Cholangiocarcinoma
,
Hepatocytes
,
Cell Transdifferentiation
,
Embryonic Stem Cells
,
Mi-2 Nucleosome Remodeling and Deacetylase Complex
,
Induced Pluripotent Stem Cells
,
Carcinogenesis
,
Cellular Reprogramming
pp.61-66
発行日 2013年12月22日
Published Date 2013/12/22
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細胞は,それが単細胞生物であっても,また多細胞生物の一部であっても,擾乱に対してしなやかに振る舞う術を得ている.単細胞生物は自らの命に直結するのだから当然かもしれないが,多細胞生物では,それが個体の維持につながるよう統合的にシステムとして生じるのだから不思議である.まさに“ロバストネス”のなせる業と言えるだろう.本稿では,再生可能な臓器である肝臓の持つロバストな再生システムやロバストネスの崩壊による疾患の発症について筆者らの研究を中心に紹介するとともに,近年進展が著しい細胞のリプログラミングとロバストネスの関係についても論じたいと思う.
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