特集 テイルアンカー型タンパク質の細胞内輸送と膜挿入機構:現代生物学に残された謎の一つがいま解かれる
テイルアンカー型タンパク質のトランスロコン非依存的な小胞体輸送・膜挿入機構
山本 泰憲
1
,
匂坂 敏朗
1神戸大学 大学院医学研究科生理学・細胞生物学講座膜動態学分野
キーワード:
シグナルトランスダクション
,
酵母
,
細胞膜
,
小胞体
,
膜タンパク質
,
タンパク質生合成
,
アミノ酸配列相同性
,
タンパク質輸送
,
多タンパク質複合体
,
CAMLG Protein
,
S cerevisiae Get3 Protein
Keyword:
Cell Membrane
,
Endoplasmic Reticulum
,
Membrane Proteins
,
Yeasts
,
Protein Biosynthesis
,
Signal Transduction
,
Sequence Homology, Amino Acid
,
Protein Transport
,
Multiprotein Complexes
,
CAMLG Protein, Human
,
Get3 Protein, S cerevisiae
pp.845-850
発行日 2013年7月22日
Published Date 2013/7/22
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テイルアンカー型タンパク質は細胞内小胞輸送,脂質合成,タンパク質の品質管理,オルガネラ形成など重要な機能を担う膜タンパク質である.テイルアンカー型タンパク質は翻訳完了後に小胞体へ運ばれ,トランスロコン非依存的に膜挿入される.膜挿入機構については酵母における膜挿入経路GETシステムの発見により近年理解が進みつつある.これに対して哺乳動物細胞における膜挿入機構はこれまで不明な点が多かったが,最近筆者らは哺乳動物細胞における膜挿入装置を発見した.本稿では急速に理解が進みつつあるテイルアンカー型タンパク質の小胞体輸送・膜挿入機構について,筆者らの最新の知見を含めて解説する.
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