特集 Wnt協奏曲:新たな活性化機構と他の増殖・分化シグナルとの協調による形態形成
(第2部)Wntシグナルと幹細胞からの組織形態形成 Wntと増殖因子の協調的シグナルによる上皮管腔組織形成
松本 真司
1
,
菊池 章
1大阪大学 大学院医学系研究科分子病態生化学
キーワード:
Epidermal Growth Factor
,
細胞外基質
,
細胞骨格
,
上皮
,
上皮細胞
,
細胞培養技術
,
細胞増殖
,
細胞形
,
Wntシグナルトランスダクション
,
Wnt3A Protein
,
YY1AP Protein
,
WWTR1 Protein
Keyword:
Cytoskeleton
,
Epidermal Growth Factor
,
Epithelial Cells
,
Epithelium
,
Extracellular Matrix
,
Cell Culture Techniques
,
Cell Shape
,
Cell Proliferation
,
Wnt3A Protein
,
Wnt Signaling Pathway
,
YY1AP1 Protein, Human
,
WWTR1 Protein, Human
pp.435-441
発行日 2013年3月22日
Published Date 2013/3/22
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生体内には肺,腎臓,肝臓,腸管などの臓器から乳腺や唾液腺といった外分泌腺に至るまで多くの上皮管腔組織が存在し,重要な機能を果たしている.上皮管腔組織の形成にはWnt をはじめEGF,FGF,BMPなど多くの液性因子が関与している.また,上皮細胞とその足場となる基底膜などの細胞外基質(ECM)の相互作用,すなわち細胞基質間接着も必要不可欠である.これらの多様な細胞外シグナルが組織形成に伴う細胞集団の協調的な振る舞いをどのように制御しているかは不明である.最近Wnt がEGFなどの増殖因子と協調的に三次元基底膜基質内での上皮細胞の細胞骨格・形態や増殖を制御し,管腔組織形成を誘導する新たな機構が明らかになってきた.
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