特集 細胞分裂131年目の真実:分子から動態へ
真核生物は2つのコンデンシンをどのように使い分けているのか?
西出 賢次
1
,
平野 達也
1理化学研究所基幹研究所 基礎科学
キーワード:
細胞系
,
細胞分裂
,
Caenorhabditis elegans
,
アフリカツメガエル
,
分子進化
,
ノックアウトマウス
,
神経幹細胞
,
胚性幹細胞
,
真核生物
,
Condensin Complexes
,
SMC Proteins
Keyword:
Cell Division
,
Cell Line
,
Xenopus laevis
,
Caenorhabditis elegans
,
Mice, Knockout
,
Evolution, Molecular
,
Embryonic Stem Cells
,
Eukaryota
,
Neural Stem Cells
,
Condensin Complexes
pp.304-308
発行日 2013年2月22日
Published Date 2013/2/22
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細胞分裂の際に遺伝情報を正確に伝えるためには,間期のクロマチンから染色体を構築し,2つの娘細胞へ均等に分配することが必要不可欠である.コンデンシンは染色体の構築と分離に中心的な役割を担うタンパク質複合体として同定された.最近の研究によれば,多くの真核生物は2つのコンデンシン(コンデンシンⅠとⅡ)を持ち,それぞれをうまく使い分けていることが明らかになりつつある.本稿では,哺乳類を含むモデル生物におけるコンデンシンⅠとⅡの役割について概説し,そこから浮かび上がってくる新しい問題についても議論したい.
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