特集 染色体研究Update
試験管内反応から見えてきた分裂期染色体構築のメカニズム
新冨 圭史
1
,
平野 達也
1理化学研究所 平野染色体ダイナミクス研究室
キーワード:
Histones
,
ヌクレオソーム
,
細胞抽出物
,
細胞分裂
,
クロマチン
,
無細胞系
,
卵
,
CDC2 Protein Kinase
,
染色体の構造
,
Condensin Complexes
,
Cohesins
Keyword:
Cell Division
,
Cell Extracts
,
Cell-Free System
,
Chromatin
,
Histones
,
Ovum
,
Nucleosomes
,
CDC2 Protein Kinase
,
Chromosome Structures
,
Condensin Complexes
,
Cohesins
pp.1034-1039
発行日 2015年10月22日
Published Date 2015/10/22
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分裂期における染色体構築はゲノムの維持と継承に不可欠なプロセスである.染色体の動態が最初に観察されてから130年の時を経た今,どのように染色体が構築されるのかという謎がようやく解かれようとしている.きわめて複雑であると考えられてきたこのプロセスは,予想以上に少ない種類のタンパク質とシンプルなメカニズムによって支えられているらしい.本稿では,試験管内で染色体を作るという生化学的アプローチを中心に,これまでに何がわかったのか,これから何を解決すべきか,という問題について議論したい.
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