特集 活性酸素シグナル制御とレドックスホメオスタシス
せるてく・あらかると
生命体は内なる仕組みへと環境ストレスを進化させた
森 泰生
1
1京都大学 大学院地球環境学堂
キーワード:
Calcium
,
Catalase
,
Cysteine
,
電子伝達複合体IV
,
NF-Kappa B
,
抗酸化剤
,
酸化-還元
,
酸素
,
ミトコンドリア
,
酸化ストレス
,
生命
,
分子進化
Keyword:
Antioxidants
,
Catalase
,
Calcium
,
Electron Transport Complex IV
,
Cysteine
,
Mitochondria
,
Oxidation-Reduction
,
Oxygen
,
NF-kappa B
,
Life
,
Evolution, Molecular
,
Oxidative Stress
pp.157-159
発行日 2012年1月22日
Published Date 2012/1/22
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「生命とは何か?」というテーマを分子や化学の視点から論じる際に,生命の持つ“自律性”を中心に据えることに疑問を挟む余地はないだろう.しかし,環境変化が生じても崩れない安定性を備えた自律性だけで生命を語ることはできない.生命の歴史を紐解くと,生命体がダイナミックに適応,進化を遂げてきたことがわかり,周囲の環境変化をフル活用してきた生命像が浮かび上がってくる.つまり,環境からのストレスとなる化学・物理的刺激を中和する仕組みをさらに発展させ,ストレス原因物質を生命応答制御機構に内蔵していることこそ生命を語るうえで重要ではなかろうか?
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