特集 活性イオウ分子種の生理機能に迫る チオールバイオロジーの新たなステージ
RSSによる抗酸化・レドックスシグナル制御
井田 智章
1
,
藤井 重元
,
赤池 孝章
1東北大学 大学院医学系研究科環境保健医学分野
キーワード:
Glutathione
,
翻訳後タンパク質プロセシング
,
シグナルトランスダクション
,
Sulfhydryl Compounds
,
硫黄
,
活性酸素
,
抗酸化剤
,
酸化-還元
,
硫化物
,
酸化ストレス
,
8-Nitroguanosine 3',5'-Cyclic Monophosphate
Keyword:
Antioxidants
,
Glutathione
,
Oxidation-Reduction
,
Protein Processing, Post-Translational
,
Sulfhydryl Compounds
,
Sulfides
,
Sulfur
,
Signal Transduction
,
Reactive Oxygen Species
,
Oxidative Stress
,
8-nitroguanosine 3',5'-cyclic Monophosphate
pp.354-357
発行日 2015年3月22日
Published Date 2015/3/22
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感染や炎症に伴い生成する活性酸素(ROS)は,酸化ストレスをもたらし組織傷害因子となる一方,細胞内レドックスシグナルのメディエーターとして機能している.ROS・レドックスシグナルは,各種センサー・エフェクター分子や抗酸化システムにより制御され,細胞の恒常性維持および病態発現に深く関わっている.活性イオウ分子(RSS)は,過剰に付加したイオウ原子に基づくユニークな化学特性により,ROS・レドックスシグナルの重要な制御因子として機能していることがわかってきた.RSSによるレドックスシグナル制御機構の解明は,酸化ストレスが関わる疾患の新たな治療戦略につながることが期待される.
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