特集 Hippo pathway:癌・細胞死・再生の新たな鍵を握る器官サイズ制御シグナル
Hippo pathwayによる肝臓のサイズと発癌の制御
畠 星治
1
,
宮村 憲央
,
仁科 博史
1東京医科歯科大学難治疾患研究所 発生再生生物学分野
キーワード:
シグナルトランスダクション
,
肝臓腫瘍
,
ショウジョウバエ属
,
臓器サイズ
,
腫瘍過程
,
発生遺伝子発現調節
,
ノックアウトマウス
,
細胞増殖
,
MST1 Protein Kinase
,
YY1AP Protein
,
STK3 Protein
,
Drosophila Hpo Protein
Keyword:
Drosophila
,
Liver Neoplasms
,
Neoplastic Processes
,
Organ Size
,
Signal Transduction
,
Mice, Knockout
,
Gene Expression Regulation, Developmental
,
Cell Proliferation
,
STK4 Protein, Human
,
STK3 Protein, Human
,
YY1AP1 Protein, Human
,
Hpo Protein, Drosophila
pp.943-947
発行日 2011年8月22日
Published Date 2011/8/22
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哺乳動物の器官サイズを制御するメカニズムは,長年多くの研究者の興味の対象であったが,その実体はほとんど明らかになっていなかった.数ある器官の中でも,肝臓はサイズ制御を受けている再生能の高い器官であることが知られている.近年,ショウジョウバエにおいて同定された器官サイズを制御するHippo pathwayが,哺乳動物の肝臓においてもサイズ制御機構を担っていることが明らかとなった.さらに,Hippo pathwayの破綻は肝癌の発症につながることも見いだされ,この分野の急速な理解が進んでいる.本稿では,肝臓におけるHippo pathwayの最新の知見を紹介する.
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