特集 Hippo pathway:癌・細胞死・再生の新たな鍵を握る器官サイズ制御シグナル
細胞増殖・細胞死制御とHippo pathway Latsキナーゼを中心に
藪田 紀一
1
,
野島 博
1大阪大学微生物病研究所 分子遺伝研究分野
キーワード:
シグナルトランスダクション
,
ショウジョウバエ属
,
腫瘍抑制タンパク質p53
,
細胞死
,
細胞増殖
,
染色体不安定性
,
c-mdm2癌原遺伝子タンパク質
,
腫瘍悪性度
,
細胞周期チェックポイント
,
LATS2 Protein
,
LATS1 Protein
,
ASPP1 Protein
,
Drosophila Hpo Protein
Keyword:
Drosophila
,
Signal Transduction
,
Tumor Suppressor Protein p53
,
Cell Death
,
Chromosomal Instability
,
Proto-Oncogene Proteins c-mdm2
,
Cell Proliferation
,
Cell Cycle Checkpoints
,
Neoplasm Grading
,
LATS1 Protein, Human
,
LATS2 Protein, Human
,
PPP1R13B Protein, Human
,
Hpo Protein, Drosophila
pp.923-929
発行日 2011年8月22日
Published Date 2011/8/22
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悪性癌の特徴の1つは,“染色体不安定性”と呼ばれる,娘細胞への染色体の不均等分配が高頻度に発生することである.この特性には,中心体の過剰増幅とM期(分裂期)チェックポイントの制御異常とが密接に関係していることから,これらを厳密に制御しているM期キナーゼ群が重要因子として考えられている.哺乳動物Hippo pathwayの主要制御因子Latsキナーゼが,発生・分化だけでなく,染色体不安定性の統御に重要な役割を担っていることがわかってきた.Latsキナーゼの新たな機能について最新の知見とともに解説する.
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