雑誌文献を検索します。書籍を検索する際には「書籍検索」を選択してください。

Cell Technology Volume 30, Issue 9 （August 2011）

細胞工学 30巻9号（2011年8月発行）

特集 Hippo pathway:癌･細胞死･再生の新たな鍵を握る器官サイズ制御シグナル

心臓におけるHippo pathwayの役割佐渡島純一 ¹ ¹米国キーワード：シグナルトランスダクション , 遺伝子発現調節 , 心筋再灌流傷害 , 心臓 , 心拡大 , ストレス , 臓器サイズ , 器官形成 , 遺伝子改変動物 , アポトーシス , 心筋細胞 , LATS2 Protein , MST1 Protein Kinase , RASSF1 Protein , STK3 Protein , Drosophila Hpo Protein Keyword: Heart , Cardiomegaly , Gene Expression Regulation , Organ Size , Signal Transduction , Myocardial Reperfusion Injury , Apoptosis , Myocytes, Cardiac , Animals, Genetically Modified , Organogenesis , STK4 Protein, Human , STK3 Protein, Human , LATS2 Protein, Human , Hpo Protein, Drosophila pp.955-959

発行日 2011年8月22日 Published Date 2011/8/22

PDF(3932KB)

有料閲覧

文献概要
1ページ目

マウスやヒトの心筋細胞は生後すぐに分裂を停止するため，その後の心臓サイズの増大は個々の心筋細胞サイズの増大，すなわち心肥大によってもたらされる．Hippo pathwayはこのような臓器において，細胞死の促進と個々の細胞の肥大を抑制することにより心臓サイズを調節する．再生が起こりにくい臓器におけるHippo pathwayの活性化は，虚血再灌流による心筋障害や血行動態の負荷に伴う心機能の低下を誘発し，心不全の進行に重要な役割を果たす．本稿では，Hippopathwayの構成分子の心臓における機能について概説したい．