特集 薬物療法時代の肝細胞癌診断と治療
TAE/TACEに伴う腫瘍免疫微小環境の変化
上嶋 英介
1
,
祖父江 慶太郎
1
,
村上 卓道
1
1神戸大学大学院医学研究科内科系講座放射線医学分野
キーワード:
肝細胞癌
,
肝動脈化学塞栓療法
,
腫瘍免疫微小環境
,
免疫療法
Keyword:
肝細胞癌
,
肝動脈化学塞栓療法
,
腫瘍免疫微小環境
,
免疫療法
pp.329-334
発行日 2023年2月25日
Published Date 2023/2/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000004408
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● 肝動脈塞栓療法/ 化学塞栓療法(TAE/TACE)後の腫瘍微小環境は,低酸素状態に起因する血管新生や局所の炎症により大きな変化が生じる.
● TAE/TACE後の腫瘍免疫微小環境は,PD-L1発現TGF-β1産生,腫瘍関連マクロファージや腫瘍随伴線維芽細胞の増加がみられ,腫瘍免疫を抑制する“負の影響”が生じる.
● TAE/TACE後の腫瘍微小環境の炎症により,腫瘍浸潤リンパ球の豊富なimmunehot tumorへと変化させる作用を有する.この点で,TAE/TACEと免疫療法の併用療法は相性が良く,相乗効果が期待できる.
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