特集 薬物療法時代の肝細胞癌診断と治療
肝細胞癌における免疫微小環境の病理学的分類
紅林 泰
1
1慶應義塾大学医学部病理学教室
キーワード:
肝細胞癌
,
病理
,
腫瘍免疫
,
免疫療法
Keyword:
肝細胞癌
,
病理
,
腫瘍免疫
,
免疫療法
pp.285-291
発行日 2023年2月25日
Published Date 2023/2/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000004403
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
● 肝細胞癌(HCC)における免疫微小環境の網羅的な遺伝子発現解析や組織病理学的解析から,数多くの分類が提唱されているが,それぞれの分類には共通する点も多い.
● 抗腫瘍免疫応答と腫瘍血管増生は互いに負に抑制し合う関係にある.免疫微小環境は腫瘍血管周囲性に形成され,両者は空間的にも密接に相互作用している.
● 肝細胞癌の特定のドライバー遺伝子変異(TP53変異,CTNNB1変異)は特徴的な腫瘍微小環境と関連している.
● 腫瘍微小環境の研究は,これまで比較的臨床病期の低い外科切除検体を用いて行われてきた経緯があるため,advanced stage肝細胞癌の腫瘍微小環境とその多様性には不明な点が多い.
Copyright © 2023, Gakken All rights reserved.