画像診断 44巻13号 (2024年10月発行)

←前の号

選択した文献の文献概要を表示する書誌情報をダウンロードする

すべて選択

特集　“経過観察”の脳画像診断：ホントに著変ありません？

序説國松　聡 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1255-1255

PDF(3208KB)

有料閲覧

文献概要を表示

私の先輩に「比較の○○」との異名をとった放射線科医がいる（今もご活躍中）．

脳血管障害五明　美穂 , 土屋　一洋 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1256-1265

PDF(2197KB)

有料閲覧

文献概要を表示

● 脳梗塞の超急性期は細胞（障害）性浮腫が主体で，急性期は細胞性浮腫と血管（障害）性浮腫が混在する．亜急性期は血管性浮腫が主体となり，脳実質の所見が不明瞭化する時期（fogging effect，pseudo-normalization）が生じる．

● 脳梗塞の所見の出現時期は虚血強度で異なり，発症前に側副血行路ができているような場合や脳幹梗塞，small artery infarctionなどの虚血強度の小さな梗塞は，発症後早期には検出できず再検査が必要になることがある．また分枝粥腫型梗塞は経過観察で梗塞巣の拡大に注意する．

● 脳内出血では，血腫の増大に伴う脳ヘルニアや血腫の脳室内穿破，水頭症の出現に注意する．

● くも膜下出血では再出血や水頭症，血管攣縮とそれに伴う脳虚血の出現に注意する．

● 脳梗塞や脳出血後に主病巣に関連する神経線維路や遠隔部位に二次変性を生じることがある．

脳動脈瘤・脳動脈狭窄症大山　潤 , 山田　浩文 , 横山　幸太 , 立石　宇貴秀 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1266-1274

PDF(2410KB)

有料閲覧

文献概要を表示

● 脳血管病変の経過観察の画像診断では，直近・前回検査との変化は目立たないことも多いが，ある程度以前の検査と比較すると緩徐に変化を認めていることがある．

● 治療後の経過観察では，治療手技の内容や，治療後に所見が変化しやすいポイントを理解した上で読影を行うことが必要である．

硬膜動静脈瘻・脳動静脈奇形鈴木　通真 , 菊地　奈央 , 桑鶴　良季 , 濵田　貴樹 , 狩野　樹生 , 栗田　七海 , 京極　伸介 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1275-1284

PDF(3663KB)

有料閲覧

文献概要を表示

● 硬膜動静脈瘻と脳動静脈奇形における画像の経過観察における注意点を示す．

● 硬膜動静脈瘻では，臨床症状と必ずしも一致せず，発症形式や逆流所見をとらえることが必要で，4D-TR-MRAや磁化率強調像，4D-UTE-MRAでの評価が有用である．

● 脳動静脈奇形では，発症形式・年齢の確認が重要であり，こちらでもflowの詳細な把握のためにUTE-MRAが有用である．

脳実質内腫瘍増本　智彦 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1285-1295

PDF(3038KB)

有料閲覧

文献概要を表示

● 脳実質内腫瘍の経過観察では，増強効果の推移に着目するのが原則だが，腫瘍によってはT2強調像・FLAIR像における高信号域の推移にも着目すべきである．

● 様々な治療後変化が画像所見上の増悪を呈するため，真の腫瘍再発との区別に注意を要する．

● 抗VEGF抗体薬の影響で画像所見のみの改善を来す場合もあり，治療歴を把握しておくことが重要である．

脳実質外腫瘍山下　孝二 , 栂尾　理 , 菊地　一史 , 石神　康生 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1296-1305

PDF(4905KB)

有料閲覧

文献概要を表示

● 術後腫瘍の経過観察において，前回検査のみの比較では大きな変化がなくても，さらに以前の画像を参照すると再発・播種が疑われることがある．

● 腫瘍の髄腔内播種（癌性髄膜炎）は増強効果を呈さないことがあり，脳室のサイズ変化を意識して読影する必要がある．

● 術前腫瘍の性状・信号パターンに応じたシーケンスに着目することで，再発をより早期に診断できることがある．

脱髄・炎症性疾患向井　宏樹 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1306-1314

PDF(4362KB)

有料閲覧

文献概要を表示

● 多発性硬化症に対して，2021年にMAGNIMS-CMSC-NAIMSコンセンサスとして推奨撮像プロトコールが提言されている．

● 3D-FLAIR像が病変の比較に有用である．

● 疾患の表現型や治療などに伴い合併する病態により画像所見は多彩になりうる．

● 変化がないこと，そして増悪したことに対する臨床的な意味合いを考慮する必要がある．

認知症・変性疾患松末　英司 , 井上　千恵 , 松本　顕佑 , 谷野　朋彦 , 中村　一彦 , 藤井　進也 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1315-1324

PDF(3402KB)

有料閲覧

文献概要を表示

● 変性疾患のMRIによる経時的な画像評価では，萎縮や信号変化，脳室拡大などの軽微な変化を正確にとらえることが重要である．

● 脳溝の開大，硬膜と大脳皮質間の間隙の有無，脳実質の輪郭，脳室の形態の変化からのアプローチ，多方向からの評価，画像統計解析を活用した評価などが有用である．

● Alzheimer 病の抗Aβ抗体による治療後のアミロイド関連画像異常（ARIA）に精通するとともに，正確な検出と一貫した重症度評価が求められる．

すとらびすむす

個の力とチーム力田上　秀一 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1251-1251

PDF(1413KB)

有料閲覧

文献概要を表示

この原稿を提出する頃は，“2024 年パリオリンピック”の真最中である．

画像診断と病理

前立腺導管腺癌池田　織人 , 秋田　大宇 , 陣崎　雅弘 , 大家　基嗣 , 小坂　威雄 , 上野　彰久 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1252-1253

PDF(958KB)

有料閲覧

文献概要を表示

80歳台，男性．他院外科の経過観察CTにて偶発的に前立腺病変を認めた．

ここが知りたい！

画像診断2024年6月号特集「治療に役立つ腹部画像診断レポートのポイント」福倉　良彦 , 井上　明星 , 上野　嘉子 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1326-1329

PDF(3268KB)

有料閲覧

文献概要を表示

Q1 膵管癌は，径10mm以下のリンパ節でも転移が存在することが多いように感じます．微妙なサイズのリンパ節に関して，術前画像で転移の有無の判断根拠にしている所見があれば教えてください．また，判断に迷う場合には，積極的にFDG-PETを推奨すべきでしょうか？

Q2 直腸間膜筋膜（mesorectalfascia；MRF）status（6月号p.674）について，正常所見を含め，詳しく教えてください．

Q3 PI-RADSの移行域のT2強調像スコア（6月号p.687表1）に関して，3の境界不明瞭と4の輪郭不明瞭の違いを教えてください．

Case of the Month

Case of November 阿保　斉 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1331-1331

PDF(2031KB)

有料閲覧

文献概要を表示

10歳台後半，女性．学校検診の胸部X線検査で異常を指摘され，当院内科を紹介受診となった．

The key to Case of September 香田　渉 , 片桐　亜矢子 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1332-1335

PDF(3076KB)

有料閲覧

文献概要を表示

70歳台，女性．主訴：構音障害，歩行時のふらつき．現病歴：2年前に，非Hodgkinリンパ腫に対してR-CHOP療法を施行され経過観察中．

続General Radiology診断演習

もやもや感松下　周 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1336-1338

PDF(7045KB)

有料閲覧

文献概要を表示

20歳台，男性．主訴：臀部痛

読影レポートLesson

リンパ節編「悪性リンパ腫の診断」今井　祥吾 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1339-1343

PDF(8917KB)

有料閲覧

文献概要を表示

悪性リンパ腫は，Hodgkinリンパ腫（HL）とnon-Hodgkinリンパ腫（NHL）に大別される．

Picked-up Knowledge from Foreign Journals

腸重積の非観血的整復術不成功細川　崇洋 , 佐藤　裕美子 , 田波　穣 , 小熊　栄二 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1344-1346

PDF(4006KB)

有料閲覧

文献概要を表示

● 腸重積の非観血的整復術不成功の小児に対する対応

● 生理食塩水を用いた腸重積非観血的整復術不成功に関連する臨床所見

● 超音波ガイド下における腸重積非観血的整復術不成功に関連する画像所見

● 回腸結腸型の腸重積の非観血的整復術の成功不成功に関連する超音波所見

● 二次性の腸重積患者に対する時間を空けた2サイクル目の非観血的整復術

● 回腸結腸型の生理食塩水を用いた超音波下腸重積非観血的整復術20年の経験

Refresher Course

近年の心臓弁膜症における画像診断とのかかわり折居　誠 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1347-1357

PDF(1914KB)

有料閲覧

文献概要を表示

近年の技術進歩によって，より低侵襲な心臓弁膜症治療が可能となっている．さらに，がん治療成績の向上によって，心臓弁膜症を併存するがんサバイバーへの対応も必要となる．そこで本稿では，これからの心臓弁膜症診療における画像診断とのかかわり，また，改訂された感染性心内膜炎の診断基準についても概説する．

------------

定価改定のご案内 44巻13号 , 2024年10月 , pp.i-i

PDF(47KB)

フリーアクセス

目次 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1248-1249

PDF(124KB)

フリーアクセス

英文目次 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1250-1250

PDF(210KB)

フリーアクセス

編集顧問・編集委員 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1254-1254

PDF(279KB)

フリーアクセス

Information 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1330-1330

PDF(168KB)

フリーアクセス

BOOK　REVIEW 青木　茂樹 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1359-1359

PDF(916KB)

フリーアクセス

写真一覧 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1362-1363

PDF(448KB)

フリーアクセス

Back Numbers 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1364-1364

PDF(123KB)

フリーアクセス

投稿規定 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1365-1365

PDF(429KB)

フリーアクセス

奥付 44巻13号 , 2024年10月 , pp.1366-1366

PDF(511KB)

フリーアクセス

基本情報

画像診断
44巻13号
(2024年10月発行)

電子版ISSN：2432-1281 印刷版ISSN：0285-0524 Gakken

お気に入り登録(雑誌)
お気に入り登録(号)
最新号をみる

バックナンバー ( 閲覧可 )

文献閲覧数ランキング(
11月11日～11月17日
)

第1位脳血管障害五明美穂,土屋一洋画像診断 44巻 13号 pp. 1256-1265 (2024年10月25日) Gakken
第2位 Case of November 阿保斉画像診断 44巻 13号 pp. 1331-1331 (2024年10月25日) Gakken
第3位器質化肺炎澄川裕充画像診断 44巻 9号 pp. 923-934 (2024年7月25日) Gakken
第4位脳実質内腫瘍増本智彦画像診断 44巻 13号 pp. 1285-1295 (2024年10月25日) Gakken
第5位脳動脈瘤・脳動脈狭窄症大山潤,山田浩文,横山幸太,立石宇貴秀画像診断 44巻 13号 pp. 1266-1274 (2024年10月25日) Gakken
第6位硬膜動静脈瘻・脳動静脈奇形鈴木通真,菊地奈央,桑鶴良季,濵田貴樹,狩野樹生,栗田七海,京極伸介画像診断 44巻 13号 pp. 1275-1284 (2024年10月25日) Gakken
第7位第5章消化管内の高吸収　1 単純CTでの消化管内高吸収の鑑別高橋麻里絵画像診断 39巻 11号 pp. A88-A93 (2019年9月10日) Gakken
第8位 The key to Case of September 香田渉,片桐亜矢子画像診断 44巻 13号 pp. 1332-1335 (2024年10月25日) Gakken
第9位認知症・変性疾患松末英司,井上千恵,松本顕佑,谷野朋彦,中村一彦,藤井進也画像診断 44巻 13号 pp. 1315-1324 (2024年10月25日) Gakken
第10位肺癌負門克典,佐藤嘉尚,二宮浩範画像診断 44巻 9号 pp. 868-876 (2024年7月25日) Gakken

投稿規定