新連載 AI画像診断は,いま
第1回 連載序説−AI時代を迎えて−
陣崎 雅弘
1
1慶應義塾大学医学部放射線科学教室(診断)
pp.238-239
発行日 2021年1月25日
Published Date 2021/1/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000002075
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ここ数年,人工知能(artificial intelligence;AI)は第3次ブームを迎え,医療業界においても人工知能に関する論文が増加の一途をたどっている.放射線科領域でもAIの有効活用に期待がもたれているが,論文レベルでの研究が盛んであるわりに,身近に実装されているAIは意外に少ないように思う.振り返ってみると,放射線科領域の読影支援ソフトは20年も前から機械学習を使って高精度をうたったものが多くありながら,実臨床でそれほど普及してこなかった.深層学習になって診断精度は向上し,ビッグジャーナルに「専門家の診断精度を越えた」という内容の論文が掲載されたりするが,海外も含めて放射線科の現場ではAIを活用した診断はほとんど行われていない.
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