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―「おとなが読む絵本」連載100回を迎えて―「心の故郷」となる絵本の世界
柳田 邦男
pp.912
発行日 2014年9月10日
Published Date 2014/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686103199
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「心の故郷」というものが,日常においても危機的な事態のなかでも,心の安定を保つうえでとても大切だということに,あらためて気づかされたのは,音楽にまつわるエッセイ集を1冊の本にまとめる作業に取りかかっていたときだった。
その時期,編集者のSさんが一緒に乗り気になって,いろいろといい示唆を与えてくれていた。私が音楽についての随想を書こうとすると,戦後の貧しかった時代に,クラシックのさまざまな名曲を,心を傾けてラジオで聴いていた中学高校の頃の思い出があれこれと浮かんできて,回想的なエッセイになる傾向があった。
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