画像診断と病理
会陰部発生の孤立性線維性腫瘍
生駒 顕
1
,
中井 資貴
1
,
武内 泰造
1
,
園村 哲郎
1
,
児玉 芳季
2
,
森 一郎
3
1和歌山県立医科大学附属病院放射線科
2和歌山県立医科大学附属病院泌尿器科
3和歌山県立医科大学附属病院病理部
キーワード:
孤立性線維性腫瘍
,
尿道海綿体構造
Keyword:
孤立性線維性腫瘍
,
尿道海綿体構造
pp.854-855
発行日 2018年7月25日
Published Date 2018/7/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000000621
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30歳台,男性.会陰部違和感を主訴に来院.3年前より会陰部に腫瘤を触知していたが,痛みがなく座位時の違和感のみのため,放置していた.最近になり,徐々に腫瘤の増大を自覚し,近医受診して,会陰部に径8cmの腫瘍を指摘された.排尿時疼痛なし.尿細胞診はclass II.検尿では,血尿,膿尿認めず.血液検査では,NSEが15ng/ml,SCCが1.7ng/mlとごく軽度上昇していたが,その他,すべて異常は認められなかった. 会陰部に径8cm大の境界明瞭な腫瘤が認められた.MRIにて,腫瘤はT1強調像では筋肉と等信号(図1-A;→),T2強調像では不均一な信号を示し(図1-B;→),造影スタディでは,不均一な造影効果を呈した(図1-C;→).拡散強調像では,高信号を呈し(図1-D;→),ADCマップでは信号低下を認めた(図1-E;→).術前の画像診断では,平滑筋腫,線維腫,gastrointestinal stromal tumor(GIST),神経線維腫などが疑われた.
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