連載
え? 知らないの?EITの使い方
宇佐見 直
1
,
上岡 晃一
2
1東京ベイ・浦安市川医療センター 臨床工学室
2東京医科大学病院 臨床工学部
pp.536-541
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102201115
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人工呼吸器管理において人工呼吸器関連肺傷害(VALI)発生予防のために肺胞虚脱の回避と同時に過伸展防止が重要である。特に,昨今の全世界的な流行となった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)などによって不均一な肺障害を起こす急性呼吸窮迫症候群(ARDS)では最適なプロトコルが確立されていない。
電気インピーダンス・トモグラフィ(EIT)の歴史は古く,1984年にBarberとBrown1)がEITでの画像化に初めて成功し,その後,多くの研究や実験に用いられてきた。そして,ARDSへの肺保護戦略においても活用され,多くの報告がされている。2019年に国内初の薬事承認を受け,次いで複数機種が承認を受けて臨床で使用可能となっている。今後多くの施設や臨床現場にて使用されていくこととなるであろう。ここでは,EITについての原理,機種の特徴,装着・使用方法などを紹介する。
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