第2特集 食べることに,そっと関与する
食べることへのかかわりかた
“口から食べる”をあきらめない歯科の実践
寺中 智
1
1あやせ ほりきり中央歯科口腔機能クリニック
pp.1727-1729
発行日 2025年12月1日
Published Date 2025/12/1
DOI https://doi.org/10.15104/th.2025130016
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はじめに
超高齢社会において「口から食べる」ことを支えるのは,医療に携わる者にとって避けられない課題である.経口摂取は栄養補給に留まらず,生活の質(quality of life:QOL)に直結する.口腔機能の低下や義歯の不具合は障壁となり,結果,低栄養,サルコペニア,フレイルを招き,日常生活動作(activities of daily living:ADL)の低下を加速させる1, 2).したがって,歯科介入が,急性期から慢性期,在宅医療の段階まで幅広く患者を支援する鍵となる.ここでは筆者が経験した症例を通して「口から食べる」ことの意義と,訪問歯科診療の現場で直面する家族との意思決定の問題を考える.

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