第2特集 食べることに,そっと関与する
食べることへのかかわりかた
道具が変わると関係も変わる
-─自分で食べるための環境づくり─
簾藤 麻木
1
1一級建築士事務所 nenlin
pp.1723-1725
発行日 2025年12月1日
Published Date 2025/12/1
DOI https://doi.org/10.15104/th.2025130015
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はじめに
「食べること」は,栄養摂取であると同時に自立や尊厳にも影響する行為である.しかし,疾患や加齢の影響によって自分で食べることが難しくなり,介助中心となる場面は少なくない.そうした場面では,「病気を治すこと」や「栄養を確保する」アプローチがフォーカスされやすいが,じつは空間や道具といった環境面からできる工夫も存在する.本稿では,建築と道具の視点から,食べる営みにそっと関与し,その人の「食べたい一歩」を支える,そんなデザインの可能性について考えたい.

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