第2特集 “長引く咳” 診療をアップデートせよ!
知っておきたい! 咳診療の最前線
咳と検査とそのタイミングをアップデートせよ!
山本 舜悟
1
1大阪大学大学院医学系研究科 変革的感染制御システム開発学
pp.899-903
発行日 2025年6月1日
Published Date 2025/6/1
DOI https://doi.org/10.15104/th.2025070020
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はじめに
急性気道感染症による咳嗽は2〜3週間続くことが少なくない.文献的には平均17.8日間持続すると報告されている1).咳は3週間未満のものを急性,3〜8週間続くものを遷延性,8週間以上続くものを慢性と分類される2).
感冒様症状の後に咳が続く場合,多くは感染後咳嗽と考えられる.3週間以上続く場合は,遷延性咳嗽としての対応になるが,ウイルス感染後の感染後咳嗽であれば,発症から1週間過ぎていればピークアウトしていてほしい3).発症から1〜2 週間の時点で症状がピークを過ぎていないようなら,症状の強さに応じて,マイコプラズマや百日咳の検査を検討し始めてもよいかもしれない.

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