特集 長引く咳
急性の咳と慢性咳嗽
松村 理司
1
1市立舞鶴市民病院内科
キーワード:
咳受容体
,
乾性咳
,
湿性咳
,
かぜ症候群後慢性咳嗽
Keyword:
咳受容体
,
乾性咳
,
湿性咳
,
かぜ症候群後慢性咳嗽
pp.1008-1011
発行日 2003年12月1日
Published Date 2003/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100747
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Case
肺非定型抗酸菌症(うちMAC症)によると考えられる慢性咳嗽の1例
患 者:63歳,女性.
現病歴:10年以上前から高血圧で降圧薬(ニフェジピン)服用中.最近になって診察時の咳に気づかれるようになった.聞いてみると,かなり以前から家でも認められており,ご主人(気管支喘息)の薬や孫の鎮咳薬を試したが無効とのこと.痰はなし.胸部X線写真ではわかりにくいが,CT像では,MAC症の「小結節・気管支拡張型」に特徴的な所見がみられた.
広汎に分布する咳受容体
咳受容体は,相当広範囲に分布している1).喉頭,気管,気管支だけでなく,鼻腔,副鼻腔,咽頭,さらに胸膜,心膜(J1),横隔膜,外耳道・鼓膜(J2),食道,胃などにも存在する.
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