特集 達人に学ぶ小児の発熱・皮膚疾患
小児の発熱診療
原因がわからない発熱のアプローチと転帰
伊藤 秀一
1
1横浜市立大学大学院医学研究科 発生成育小児医療学
pp.470-475
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.15104/th.2023040009
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はじめに
小児の原因不明の発熱には,古典的な不明熱と発熱発作を反復する2つのパターンがあり,診断において以下の点が重要である.①問診・診察・各種検査により発熱以外の症状や臓器症状の有無を評価する,②血液・尿検査における炎症の有無とそのパターンを理解する,③診断が難しい小児の発熱疾患の種類を知り,その背景を理解する,④原因検索が不十分な状況下での安易なステロイド薬や広域抗菌薬の投与は慎むべき,ということである.
本稿では筆者の経験例を中心に,高次医療機関である大学病院小児科に紹介された原因不明の発熱患者の診断プロセスと転帰について述べる.
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