内科医のための小児診療の手引き
原因不明の発熱
合瀬 徹
pp.206-207
発行日 1971年2月10日
Published Date 1971/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203506
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小児疾患のほとんどのものが発熱を伴うもので,しかもいずれの疾患の場合も,たいがい発熱が主役となりその病気の前面に出すぎている場合がむしろ多い.したがって,その発熱の原因が容易にわかる場合,たとえば扁桃炎,ヘルパアンギーナ,悪性感冒,流行性耳下腺炎,麻疹等はいいとして,問題は患児が発熱という急性症状のため,呼吸促迫,ときに呼吸困難,啼泣,興奮,脱水等による衰弱を呈していて,しかも未だ原病がはっきり姿を現わしていないとき,医師はいったい何を考え,どう対処したらいいかを小児科領域でしばしば相遇する熱性疾患の代表的なものを紹介してみる.
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