特集 睡眠薬のトリセツ 今すぐ使える不眠治療の処方箋
キホン事例で学ぶ「減量・切り替え」その理由③ 十分量の睡眠薬投与でも継続する不眠へのポリファーマシー対策
村川 公央
1
1岡山大学病院 薬剤部
pp.278-281
発行日 2023年2月5日
Published Date 2023/2/5
DOI https://doi.org/10.15104/ph.2023020024
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Key Points
せん妄リスク(高齢,認知機能低下など)を有する患者に対し,せん妄リスク薬であるベンゾジアゼピン受容体作動薬(BZRA)の処方は避ける.
せん妄リスク患者の不眠対策としては,ラメルテオン,スボレキサント,レンボレキサント,適応外であるが有効性が報告されているトラゾドンの使用を検討する.
BZRAは離脱症状に注意しながら,可能な限り早期に減量または中止する.
BZRAを長期・高用量で服用している場合は,急な減薬や休薬は避け,漸減法や隔日法を用いて緩徐に減量する.
減薬および休薬を実施する際は,服薬状況,服薬期間,睡眠薬の半減期などを考慮し,最適な手法(漸減法,隔日法,置換法)を選択する.
短時間作用型は漸減法,中間および長時間作用型は隔日法が用いられることが多い.
減薬および休薬する過程で睡眠衛生指導を併用する.
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