骨粗鬆症マネジメントupdate
骨粗鬆症の治療 外科治療
宮腰 尚久
1
1秋田大学 大学院医学系研究科整形外科学講座
キーワード:
医療費
,
股関節部骨折
,
内固定法
,
骨粗鬆症
,
骨板
,
死亡
,
術後合併症
,
上腕骨骨折
,
脊椎骨折
,
大腿骨頸部骨折
,
橈骨骨折
,
リスク
,
周術期管理
,
股関節置換術
,
椎体形成術
,
骨折-骨粗鬆症性
Keyword:
Bone Plates
,
Health Expenditures
,
Death
,
Fracture Fixation, Internal
,
Femoral Neck Fractures
,
Hip Fractures
,
Humeral Fractures
,
Osteoporosis
,
Radius Fractures
,
Postoperative Complications
,
Risk
,
Spinal Fractures
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Perioperative Care
,
Vertebroplasty
,
Osteoporotic Fractures
pp.115-121
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.19020/J02201.2017232565
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骨粗鬆症による骨折のなかで,大腿骨近位部骨折と神経症状を有する椎体骨折には手術の絶対適応がある.大腿骨近位部骨折に対する手術は,保存療法よりも医療費の節約につながると考えられるが,転位型の頸部骨折は人工骨頭置換術を要し,非転位型の頸部骨折と転子部骨折は骨接合術を要することが多い.保存療法に抵抗する椎体骨折には椎体形成術が行われるが,圧潰が高度で脊柱後彎を矯正したい場合には,後方インストゥルメンテーション手術が併用される.橈骨遠位端と上腕骨近位端の骨折に対する手術適応は,骨折の重症度のほか,患者の年齢や活動性,併存症なども考慮して決められるが,最近ではロッキングプレートの発達により,脆弱な骨に対しても強固な固定を得ることが可能となった.高齢の骨粗鬆症患者では,手術に対する予備力に乏しいため,周術期の合併症予防には十分な対策が必要である.
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