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要旨
【目的】妊娠期にある女性のヘルスリテラシーの概念を明らかにし、今後の有用性を検討する。
【対象と方法】医学中央雑誌 Web版、CINAHL Plus、Medlineの検索システムを利用し、キーワードを和文において「妊婦」&「ヘルスリテラシー」、英文において「pregnant woman」&「health literacy」とし文献検索を行った。検索された文献はRodgersの概念分析に基づいて分析した。抽出した内容をコード化し、共通性に基づいてサブカテゴリ、カテゴリを作成した。分析の信頼性と妥当性を高めるために概念分析に習熟した看護学の研究者のスーパーバイズを受けた。
【結果】検索の結果33文献が抽出された。33文献より、6属性【識字能力】、【妊娠期を健康に過ごすための知識と分娩・産後・育児に向けた知識の蓄積】、【妊娠を機に意図的に人的・社会的資源とつながり利用する】、【情報を探索し妊娠に伴い変化していく自分に適した情報を比較・検討後採用する】、【妊娠している自分の状況を認識し自分と胎児に最善を求める】、【健康な妊娠期を過ごすための意思決定と行動】、4先行要件【女性の社会文化的な背景】、【個人的な背景】、【妊娠の事実と周囲のサポート】、【これまでの医療従事者との関りの経験】、3帰結【妊娠を機に取り組まれる家族やコミュニティの健康の維持増進】、【妊娠に伴う健康管理能力と親になる自信の獲得】、【妊娠中に提供される医療の質の向上】が抽出された。
【結論】妊娠期にある女性のヘルスリテラシーは、「妊娠している自分の状況を認識し、健康な妊娠期を過ごすための知識と分娩・産後・育児に向けた知識を身に着け、意図的に人的・社会的資源とつながり妊娠に伴い変化してく自分に適した情報を得て活用し、自分と胎児に最善を求め意思決定を行い行動する」と定義できた。
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