Japanese
English
報告
我が国における「育児力」に関する文献検討
Review of Studies "A Child Care of Mother Raising up" in the Respective Japanese Literature
松本 憲子
1
,
齋藤 益子
2
Noriko MATSUMOTO
1
,
Masuko SAITO
2
1宮崎県立看護大学看護学部
2東邦大学看護学部看護学科
1Miyazaki Prefectural Nursing University
2Faculty of Nursing,Toho University
キーワード:
子育て
,
育児力
,
文献検討
,
母親
Keyword:
子育て
,
育児力
,
文献検討
,
母親
pp.47-55
発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7011200041
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目的
「育児力」に関する研究の動向と「育児力」の定義を明らかにすることを目的として文献検討を行った。
方法
医学中央雑誌Web ver.5に掲載された1983〜2011.10.10のデータから「育児力」の1キーワードで文献の検索を行った。そして、論文の種類により文献を分類し、研究の動向を検討するとともに、論文を収載誌発行年別に分類し、研究の動向を検討した。
また、論文のうち「原著論文」を分析対象とし、論文の研究目的別に「育児力」の捉えられ方を検討し、「育児力」の定義を明らかにした。
結果
「育児力」に関する文献は、23年間で23件であり、「原著論文」が13件であった。2001年以降10年間で13件の研究がされていた。
研究の目的別では、「育児力の形成」、「育児力の向上」「育児支援プログラムの評価」「その他」に類別され、研究目的別に「育児力」の捉えられ方を検討した結果、「育児力」とは、母親が一人の人間として、セルフケアでき、母親として成長し、子どもの立場に立ち、子どもの状態を的確にとらえ、子どもが健康に育つために家族や地域環境までを調整して、子どもに関わる力であると定義した。
考察
「育児力」という用語は、「育児力形成」という表現で25年前から保健師によって使用されているものの、「育児力」に関する研究が継続・発展している状況ではないと考えられる。「育児力形成」、「育児力の向上」「育児支援プログラムの評価」を目的とした研究は行われているが、「育児力」の捉えは曖昧であることから、「育児力」の概念規定をし、研究を発展させていくことが必要である。
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