Japanese
English
報告
わが国における産後の疲労感に関する文献検討
Review of studies regarding a feeling of Postpartum Fatigue in the Respective Japanese Literature
山﨑 圭子
1
,
齋藤 益子
1
Keiko YAMAZAKI
1
,
Masuko SAITO
1
1東邦大学看護学部看護学科
1School of Nursing Faculty, Toho University
キーワード:
産後/産褥
,
疲労/疲労感
,
評価指標
,
文献検討
,
Postpartum
,
fatigue/a feeling of fatigue
,
assessment
,
literature review
Keyword:
産後/産褥
,
疲労/疲労感
,
評価指標
,
文献検討
,
Postpartum
,
fatigue/a feeling of fatigue
,
assessment
,
literature review
pp.31-39
発行日 2012年12月1日
Published Date 2012/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7011200030
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目的
わが国の産後の疲労感の評価指標およびその方法を明らかにすることを目的として文献検討を行った。
方法
文献検索データベース医学中央雑誌Web版Ver.4にて、1983年から2010年までの期間で「産後/産褥」and「疲労」のキーワードとし、原著論文に制限して検索を行った。この内、疲労感の測定や疲労感と関連する要因の検討といった疲労感そのものに焦点をあてた文献37件を分析対象とした。
結果
産後の疲労感の実態や疲労感と関連因子の探索を目的としたものは、1980年代後半から2000年にかけて多く報告されていた。2008年以降は、疲労感の軽減を図る目的でマッサージ・アロマテラピーなどのケア介入の評価を目的とした研究が増えてきている。最も多く使用されていた疲労感の評価指標は、「自覚症状しらべ」「POMS」「VAS」などの質問紙調査票で、客観的指標としてはフリッカー値、CPK値、尿中17KS/尿中17OHCS2などであった。
考察
質問紙調査票は、いずれも産後の疲労感を測定する指標としての信頼性および妥当性は検証されていなかった。産後の疲労感は、児と24時間ともに過ごす環境の中で生じる現象であるため、産後の疲労感の概念を明らかにした上で、適切な評価指標を選択することが必要である。
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