日本看護協会における認知症ケア充実への取り組み

Developing a better health and social care system for the people with dementia the works of the Japanese Nursing Association

１．はじめに

　看護職は，生命の誕生から人生の最期まで，さまざまなライフステージにおいて人々に寄り添い，健やかに暮らしていけるよう支援していく．いま，そしてこれから迎える超高齢社会において，病気を抱えながら暮らす高齢者をはじめ，多くの人々を支える役割として大きな期待が寄せられている．

　本稿では，医療・看護を取り巻く社会の変化を踏まえ，これからの看護職の役割を考えるとともに，とくに急務とされる認知症対策において，日本看護協会（以下，本会）の取り組みを紹介する．