次世代へのエール

Yell for next-generation

１．本学会設立当時の思い出

1）学会設立当時の目標

　創設から10年のうちに日本老年学会に入ることを大きな目標にしていました．当時，入会のためには，設立趣旨をはじめ，学会誌を定期に数回発行していること，理事選出等の組織ルールがきちんとしているか，理事の業績が学会員として的確なことなどのほかに面接審査もありました．加入後の会費も高かった．でも，このハードルがあったので私たちの学会の水準は保たれてきたのかなと思っています．

　また当時は，各看護系学会がまとまって日本学術会議のメンバー会員になるための組織づくりも始まったところでした．みんなが，「看護学とはなにか」「研究のあり方や方向性は」「看護系大学の特質とは」などを議論しながら，大学院をつくること，学術会議に入ること，そして大学院にふさわしい環境をつくり，卒業生が入っていく臨床現場の人材を育てること．これが看護系大学，看護系学会，そして私たちの日本老年看護学会が目指したことでした．こうした活動の歴史が，現在の研究科教育や学会，日本学術会議健康・生活科学委員会看護学分科会の活動に引き継がれているのです．