日本老年看護学会第16回学術集会特集 シンポジウム─認定看護師の高齢者に対する貢献
シンポジウムを終えて
湯浅 美千代
1
1順天堂大学医療看護学部
pp.18
発行日 2011年11月30日
Published Date 2011/11/30
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- 文献概要
認定看護師の専門領域は21あるが,小児・母性看護関連の3領域を除いたすべての認定看護師が高齢者とかかわり,看護を提供している.認定看護師は専門領域の知識・技術を磨き,その専門性からケア対象者にアプローチしていく.ケア対象者は認定看護師の知識や技術の恩恵を受け,より早く,適切な時期に治癒・快方に向かったり,安心して治療を受けられたりしている.
一方,一般の看護師はケア対象者についてアセスメントし,アプローチしていく.ケア対象者が高齢であれば,より多面的なアセスメントや繊細なかかわりが求められるため,認定看護師のもつ専門的な知識と技術は大きな助けとなる.しかし,資格をもつ看護師に依頼するだけにとどまってはならない.高齢者を看護するうえでは24時間のケア,つまり,スタッフ間,他職種間,そして家族と協働する切れ目のないケアが求められる.また,高齢者の特徴として,1つの問題にとどまらず,さまざまな問題を抱えていることがある.あるいは問題の原因が複雑に絡み合っているなど,1つの専門領域の知識や技術ではすまない場合も少なくない.
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