Japanese
English
実践報告
老年看護学における高齢者理解のための教育方法の検討—看護学生の情緒的理解を促す教材の活用
The Study of an Educational Method to Understand the Elderly People in The Gerontological Nursing : The Utilization of Teaching Materials to Promote Nursing Students' Emotional Understanding
鳴海 喜代子
1
,
田中 敦子
1
,
伊藤 道子
1
Kiyoko Narumi
1
,
Atsuko Tanaka
1
,
Michiko Ito
1
1埼玉県立大学短期大学部看護学科
1Saitama Prefectural University Junior College Department of Nursing
キーワード:
看護学生
,
教育方法
,
高齢者
,
情緒的理解
,
老年看護学
,
nursing students
,
educational method
,
the elderly people
,
emotional understanding
,
the gerontological nursing
Keyword:
看護学生
,
教育方法
,
高齢者
,
情緒的理解
,
老年看護学
,
nursing students
,
educational method
,
the elderly people
,
emotional understanding
,
the gerontological nursing
pp.70-77
発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
本研究は,看護学生の高齢者理解を促す教育方法として,図書を用いた学生の情緒的理解を促す試みについて検討したものである.図書は,河合隼雄著『「老いる」とはどういうことか』を用いた.学生の記述したコラム「してあげる」の感想およびコラムの感想に対する学生の考えの内容について,高齢者理解の観点から質的に分析し,情緒的理解の様相を明らかにした.「してあげる」の感想からは,共感や肯定的な解釈が多く,高齢者心理の背景として,人間の尊厳,自尊心,老いの必然性など,心情の理解として深く踏み込んだ内容であった.また,高齢者理解に関しては意識に変化があったとする者が多く,図書の活用が学生の高齢者理解に与えた影響は大きいことが明らかになった.老年看護学において,高齢者に対する情緒的理解を促す教育方法として,図書の活用,特に心理描写のある教材が有効であったと考えられた.
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