Japanese
English
研究ノート
アルツハイマー型中期痴呆症患者に対する望ましいケアの検討—排泄・身支度ケアヘの抵抗に注目して
Desirable Care towards Patients with Moderate Dementia of the Alzheimer's Type : Focusing on Resistiveness to Toileting and Dressing Care
杉山 智子
1
,
松井 典子
1
,
杉下 知子
1
Tomoko Sugiyama
1
,
Noriko Matsui
1
,
Chieko Sugishita
1
1東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻家族看護学分野
1Department of Family Nursing, Graduate School of Health Sciences and Nursing, The University of Tokyo
キーワード:
アルツハイマー型痴呆症
,
ケアヘの抵抗
,
参加観察法
,
排泄ケア
,
身支度ケア
,
dementia of the Alzheimer's type
,
resistiveness to care
,
participant observational study
,
toileting care
,
dressing care
Keyword:
アルツハイマー型痴呆症
,
ケアヘの抵抗
,
参加観察法
,
排泄ケア
,
身支度ケア
,
dementia of the Alzheimer's type
,
resistiveness to care
,
participant observational study
,
toileting care
,
dressing care
pp.31-38
発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
本研究の目的は,排泄・身支度ケア実施中に患者が示した抵抗へのケアスタッフのかかわりと患者の反応を観察することにより,望ましい痴呆症患者への排泄・身支度ケアについて探索することである.老人病院痴呆ケア病棟に入院中の自立歩行可能なアルツハイマー型中期痴呆症患者7名およびケアスタッフ20名を対象に,患者1人当たり各40時間の参加観察法を実施した.ケア開始時に抵抗がみられた場面のうち,ケアの完了時に患者の笑顔が伴った場合を「満足できたケア」,伴わなかった場合を「満足できなかったケア」とした.いずれの場面も抵抗時・誘導時・ケア実施時の3つのケアプロセスに分けられた.また,行動的なかかわりとして「満足できたケア」では『対等』,『並列』,『見守り』,「満足できなかったケア」では『ケアスタッフ優位』,『強引』,『放任』,言語的なかかわりとして「満足できたケア」で『提案』,『具体的なケアの説明』,『意識転換』,「満足できなかったケア」では『指示』というかかわりがみられた.ケアの3プロセスをふまえた上で,各プロセスに適切なケアを実施する必要性が示唆された.
Copyright © 2003, Japan Academy of Gerontological Nursing All rights reserved.