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資料
日本の看護研究における音楽療法についての文献検討
Literature Review of Music Therapy in Japanese Nursing Research
藤巻 佑惟
1
,
小田嶋 裕輝
2
Yui FUJIMAKI
1
,
Yuki ODAJIMA
2
1前 名古屋市立大学看護学部看護学科
2名古屋市立大学大学院看護学研究科
1Former Department of Nursing, Nagoya City University School of Nursing
2Nagoya City University Graduate School of Nursing
キーワード:
音楽療法
,
看護研究
,
文献検討
,
music therapy
,
nursing research
,
literature review
Keyword:
音楽療法
,
看護研究
,
文献検討
,
music therapy
,
nursing research
,
literature review
pp.64-75
発行日 2020年6月30日
Published Date 2020/6/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7009200316
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要 旨
本研究では、日本の看護研究において音楽療法を行った国内文献の動向を把握し、音楽療法を扱う看護研究の課題や看護における音楽療法の課題を明らかにすることを目的とした。医学中央雑誌web版ver.5を用いて、検索式を「音楽療法」and「患者」として、「原著論文」と「看護文献」で絞り込んで文献を検索し、187件が該当した。187件の文献のうち、患者への音楽療法の実施内容と効果が明記されている14件の文献を分析対象とした。分析対象とした文献のそれぞれについて、文献の発行年、研究目的、音楽療法の定義の有無、研究デザイン、研究方法、音楽療法の実施内容と主な効果などについて文献カードで整理し、項目別に内容を分類してまとめた。その結果、分析対象とした文献は、音楽療法による精神面・身体面・社会面への影響のいずれかについて明らかにしようとする研究であった。研究デザインは記述型研究の割合が高く、音楽療法の実施は、急性期患者から慢性期患者の身体的疾患を有する個人に対して受動的音楽療法を行うものが多かった。音楽療法を扱う看護研究の課題として、音楽療法の専門性を理解し音楽療法士との連携の下で研究を行うことなどが挙げられた。看護における音楽療法の課題として、選曲する上で行った患者の利益への配慮を明記することなどが挙げられた。
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