Japanese
English
特集 精神疾患診療へのデジタルツールの活用
情報通信技術(ICT)を用いた遠隔音楽療法
Remote Music Therapy using ICT technology
小杉 尚子
1
Naoko Kosugi
1
1専修大学ネットワーク情報学部
1School of Network and Information, Senshu University, Kanagawa, Japan
キーワード:
音楽療法
,
music therapy
,
インターネット
,
internet
,
認知症
,
dementia
,
行動・心理症状
,
behavioral and psychological symptoms of dementia
,
BPSD
,
在宅
,
home-based
Keyword:
音楽療法
,
music therapy
,
インターネット
,
internet
,
認知症
,
dementia
,
行動・心理症状
,
behavioral and psychological symptoms of dementia
,
BPSD
,
在宅
,
home-based
pp.81-88
発行日 2025年1月15日
Published Date 2025/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048812810670010081
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抄録
遠隔音楽療法とは音楽療法士と受療者を通信で結んで,モニタやマイクなどのAV器機類を用いて行う音楽療法のことである。筆者が開発した遠隔音楽療法システム「Music Telepy」は,日本国内であれば通信遅延の影響を受けずに,音楽療法士が遠隔地の受療者の歌唱にぴったり伴奏することも,受療者と一緒に合唱することも可能である。臨床研究によりMusic Telepyを用いた遠隔音楽療法は,認知症の行動・心理症状の改善において従来の対面方式の音楽療法とほぼ同等の効果があることが確認された。現在,本システムは複数の高齢者介護施設や児童福祉施設などで実用されており,2カ所の介護施設と音楽療法士の3拠点を同時に結ぶ「遠隔音楽療法お楽しみ会」などの新しい活用法も実践されている。これらの研究開発成果に基づいて,遠隔音楽療法は,AI音楽療法士やICTを活用した臨床効果の自動評価システムの開発へと発展を続けている。
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