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資料
慢性疾患児家族宿泊施設(ファミリーハウス)利用の現状とその役割—利用家族の調査から
The Conditions and Roles of Hospital Hospitality Houses(Family Houses) for Children with Chronic Illness and Their Families: Investigation from the Users of Family Houses
高橋 明子
1
,
石黒 彩子
2
,
三浦 清世美
2
,
井口 弘子
2
,
浅野 みどり
2
Akiko TAKAHASHI
1
,
Ayako ISHIGURO
2
,
Kiyomi MIURA
2
,
Hiroko IGUCHI
2
,
Midori ASANO
2
1愛知県心身障害者コロニー中央病院
2名古屋大学医学部保健学科
1Aichi Colony Central Hospital
2Nagoya University School of Health Sciences
キーワード:
慢性疾患児家族宿泊施設(ファミリーハウス)
,
ハウスの役割
,
家族の負担
,
Hospital Hospitality House for Children(Family House)
,
Roles of Hospital Hospitality House
,
Burden on Family
Keyword:
慢性疾患児家族宿泊施設(ファミリーハウス)
,
ハウスの役割
,
家族の負担
,
Hospital Hospitality House for Children(Family House)
,
Roles of Hospital Hospitality House
,
Burden on Family
pp.25-33
発行日 2004年6月30日
Published Date 2004/6/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7009200220
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Ⅰ はじめに
近年、小児がんなど難病の治療は急速に進歩し、多くの入院病児が学校や社会に復帰できるようになった。しかしそのためには、高度な医療を提供できる専門病院で治療を受ける必要があり、子どもと家族は遠隔地から入通院することを余儀なくされる。難病という状況に加え、遠く離れた病院で治療を受けるという様々な負担の一端を担う滞在施設としてファミリーハウス(以下、ハウス)が存在する。
日本におけるハウス誕生の契機となった大きな流れは、1988年発足の「サポートハウス・親の会」(大阪)と1990年発足の「愛の家運営委員会(現、ファミリーハウス運営委員会)」(東京)の2団体によるものと考えられる。その後、ハウスの必要性を叫ぶ声は日本各地に広がり、様々なスタイルで徐々に増加した。1998年度には国が建設費の助成を始めたことから一気に数十ヶ所が新設された。そして2003年1月現在57団体83施設が運営されている1)。実際にはそれ以上のハウスが運営されていると予測される。
ハウスには、①経済的負担の軽減、②精神的負担の軽減、③日常生活の保障、④家族や病児への居場所の提供、といったさまざまな役割があると考えられている。ハウスと、またそこに滞在する家族の生活について詳しく知ることは、遠隔地から入通院する家族の援助を考えることに有用である。
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