第16回日本看護医療学会学術集会 会長講演
看護の質向上をめざして—ゴキゲン力をつけよう
任 和子
1
1京都大学大学院医学研究科
pp.68-70
発行日 2014年12月31日
Published Date 2014/12/31
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7009200100
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1.閉塞感のある職場の状況を打破する
「今日より明日はよりよい看護をしたい」。誰もがそう思いながらも、それを日々実践し、実感するのは簡単なことではない。慢性的な看護師不足、患者の高齢化、医療の高度化、在院日数短縮などさまざまな要因によって引き起こされる繁忙感が現場に蔓延している。看護の仕事が好きだったが、経験を積むにつれ、日々の業務から疲弊感が増し、素直に好きと言えなくなる、そんな自分がいやになって、職場を立ち去る中堅看護師もいる。看護管理者は問題を十分認識していながら、打つ手がない状況に無力感を感じる。繁忙感・疲弊感・無力感の蔓延した職場には、閉塞感が生じる。このような閉塞感のある職場の状況を打破するにはどうすればよいだろうか。
職場の閉塞感を解消する原動力は、チーム一人ひとりの力であり、チームの一員である自分自身が打ち破ることが早道である。人を変えるよりも自分が変わる方が容易だからである。
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