特別記事
クリニカルパスにおける記録と情報開示―新たな質の向上をめざして
副島 秀久
1
1済生会熊本病院腎泌尿器センター
pp.970-978
発行日 2001年12月10日
Published Date 2001/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901354
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医療記録の情報開示が進みつつあるなかで,現行の医療記録が果たして開示に耐えるのか,またこうした記録が最終成果として医療の質の向上に役立っているのかという戸惑いを多くの医療者が感じていると思う。筆者もクリニカルパス(以下パス)の作成・運用を通して,開示に耐える医療記録とは,また記録が単に記録に留まらず,そこから得られた膨大なデータの集積を質の向上に結びつけるには,どういうフォーマットが必要なのか,どういう分析方法がふさわしいのかを検討してきた。
今回,パスを新たに発展させ,論理性があり,しかもデータ収集が効率的にできるシステムを開発したので,これからの記録のあり方を含め,新しいパスとそのシステムについて述べたい。ただ,今回は紙幅の都合もあり,インフォームドコンセントを目的とした,患者用パスには言及しなかった。
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