連載 アジア,アフリカ,ラテンアメリカの看護教育はいま・12
台湾─看護の役割拡大と質向上をめざして改革を進める
亀井 縁
1
1日本赤十字看護大学
pp.226-231
発行日 2016年3月25日
Published Date 2016/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200466
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今から14年前の2002年,世界中に重症急性呼吸器症候群(Severe Acute Respiratory Syndrome;以下,SARS)の感染が拡大したことは覚えているだろうか。私は当時,台湾在住であり,猛暑のなか,マスクを着け日々感染の恐怖に怯えながら生活していたことが思い出される。全世界を震撼させたSARSは台湾全域で感染者が確認され,死者は60名と報告された1)。私はこのときの経験から台湾における災害看護教育に関心をもち研究を進めている。本連載で取り上げられてきた発展途上国の枠内には入らないが,最近在宅看護の現場を視察したこともふまえ,今回は,台湾における看護師の役割拡大について紹介してみたい。
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