第16回日本看護医療学会学術集会 特別講演
理系的仕事術と時間管理の戦略
鎌田 浩毅
1
1京都大学大学院人間・環境学研究科
pp.71-72
発行日 2014年12月31日
Published Date 2014/12/31
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7009200101
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私の専門は地球科学であり、京大の教授職について17年ほどになる。いかに知的生産を効率的に行うが毎日の勝負なのだが、この中には看護医療に従事する方々にも役立つ「理系的仕事術」がある。私の仕事術の目的は、なるべくムダな苦労をせずに仕事をこなして、良い結果を期限内に出すことである。時間管理の戦略に基づく仕事術と言ってもよい。
学生や市民の方々に「科学者の仕事術の特徴は何ですか?」と聞かれると、私は「棚上げ法です」と答える。たとえば、何かを調べていて分からないときに、一時的に棚上げにして先へ進むことを言う。ここで重要なことは、ある時間をかけて進まなければ、それ以上は拘泥しないということだ。困難に直面したときの「見切り発車」がそのポイントである。先へ進んでみると、実にあっさり解決したりする。全体像が見えてくると、別の解決法が見つかることもあるからだ。
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