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【報告】
臨界事故による緊急被爆患者の看護を体験して
Experience of Nursing for Those Over Exposed at Criticality Accident in Tokai-mura
徳山 憲子
1
Noriko Tokuyama
1
1放射線医学総合研究所 重粒子治療センター
pp.45-52
発行日 2001年3月30日
Published Date 2001/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7008200391
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[はじめに]
放射線医学総合研究所(以下放医研)は、国の防災基本計画、原子力防災対策の中で現地医療機関では遂行困難な放射性物質の除染、障害医療を行う三次緊急被ばく医療機関であるとされている。
我が国の緊急被ばく医療では、医療施設を第一次医療施設(サイト内医療施設)第二次医療施設(地方基幹医療施設)第三次医療施設(放射線障害専門病院の放医研)としている。放射線障害医療部が中心となりその役割を担い、緊急医療処置を行う他、所内及び原子力発電所立地県における医療講習会(除染、治療)の開催や防災訓練の援護を行い、看護課もこの一部を担当している。
1999年9月30日、ウラン加工施設で臨界事故が発生、大量の中性子線被ばく者3名が搬送された。中性子線の大量被ばくによる体内元素の放射化は、排泄物の取り扱いで内部汚染に準じた処置、管理を必要とする。被ばく医療の知識、技術を修得している看護婦を中心にチームを結成、被ばく者の受け入れ、無菌病室での看護にあたった。その経験から緊急被ばく医療看護の役割が確認され、その必要性が明らかとなった。
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