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研究報告
乳がん患者リハビリテーション看護の実践における日米比較
Breast Cancer Rehabilitation in The United States and Japan : A Comparison of Approaches
諸田 直実
1
,
森 文子
2
,
菊地 美香
3
,
久保 五月
1
,
猪又 克子
1
,
遠藤 恵美子
4
Naomi Morota
1
,
Ayako Mori
2
,
Mika Kikuchi
3
,
Satsuki Kubo
1
,
Katsuko Inomata
1
,
Emiko Endo
4
1北里大学看護学部
2国立がんセンター中央病院
3天使大学看護栄養学部看護学科
4宮崎県立看護大学
1Kitasato University School of Nursing
2National Cancer Center
3Department of Nursing and Nutrition ,Tenshi College
4Miyazaki Prefectural Nursing University
pp.46-53
発行日 2004年7月20日
Published Date 2004/7/20
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- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
Ⅰ.はじめに
近年,乳がん患者は欧米に並んで日本においても増加の傾向にあるが,手術の縮小化や外来での通院化学療法の増加により,身体的侵襲が比較的少なくなり,長期生存も可能になっている.とはいえ,乳がんが女性に及ぼす負担はなお大きいものであり,ケアの中心はがんリハビリテーション看護である1)といえよう.リハビリテーションという言葉の語源には,「全人間的復権」という意味があり,がんリハビリテーション看護とは,がんに罹患した人ががん体験者として新しい自分らしさを獲得し,自分らしく生きていく過程を支援することといえる.しかし,その看護実践の内容と質の確保については,今後の研究によるところが大きい.
今回筆者らは,Metro Minnesota-JSCN PartnershipProgramの下で,米国がん看護学会メトロミネソタ(ミネソタ州都心部)支部とパートナーを組み,共同研究を行う機会を得ることができた.そこで,乳がん患者リハビリテーション看護の内容をより明確にするために,両者で対話を深めることは意義があると考え,乳がん看護に携わるナースへのインタビューを実施した.今回は日米の看護実践の類似点と相違点について主に日本側からの視点で考察したので報告する.
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