Japanese
English
研究報告
乳房温存療法で放射線治療中の外来乳がん患者の日常生活上の困難
Difficulties on Life of Out-Patients with Breast Cancer Who were Feeling with Radiotherapy by Breast Conservative Therapy
近藤 奈緒子
1
,
清水 小織
1
,
渡邉 眞理
1
,
福田 里美
1
,
大石 ふみ子
2
Naoko Kondo
1
,
Saori Shimizu
1
,
Mari Watanabe
1
,
Satomi Fukuda
1
,
Fumiko Oishi
2
1神奈川県立がんセンター
2三重大学医学部看護学科
1Kanagawa Cancer Center
2School of Nursing, Faculty of Medicine, Mie University
pp.54-59
発行日 2004年7月20日
Published Date 2004/7/20
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
Ⅰ.はじめに
乳房温存術と腋窩リンパ節郭清の後に残存乳房に対し放射線治療を加える乳房温存療法1)の看護に関する研究の中で,放射線治療を受ける患者の心理2),手術後のQOL3),ソーシャルサポート4),放射線治療の副作用5),手術後のリハビリテーション6),精神的看護7)などに関する研究はあるが,放射線治療中の外来患者の日常生活上の困難について,言及しているものはきわめて少ない.
乳房温存療法で放射線治療を受ける外来通院中の乳がん患者は,治療を受けながらそれぞれが妻・母親・職業人などの社会的役割を担っている.日常生活を営みながらの治療は,身体的・精神的・社会的側面において影響を及ぼし,社会的役割や日常生活に支障を与えているのではないだろうかとわれわれは日頃より感じていた.そこで,治療と日常生活との兼ね合いの中,患者がどのような思いを抱き,また実際に何を困難に感じ,それらにどのように対処しているのかを明らかにし,日常生活への支障をできるだけ最小限にし,治療を円滑に進めることができるような看護介入につなげたいと考え,本研究に取り組んだ.
Copyright © 2004, Japanese Society of Cancer Nursing All rights reserved.