第6,7回研究討論会活動報告
看護ケアの評価の枠組―クリティカルケアを必要とする対象の生活行動援助を中心に
井上 智子
1
,
中西 睦子
2
1千葉大学看護学部
2日本赤十字看護大学
pp.64-75
発行日 1991年10月30日
Published Date 1991/10/30
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- 文献概要
Ⅰ はじめに
昭和60年より毎年開催されている研究討論会の企画・運営を担当する研究活動委員会は,平成2年度より第三次メンバー(中西睦子委員長)となり,向こう3年間のテーマを「看護ケアの評価の枠組み」と定め,活動を開始させた.その意図は「看護ケアの効果を具体的な指標で測定し,それによって看護の専門性と社会的存在意義を実証していくことが,現在の看護を取り巻く社会情勢のなかでは不可欠の急務」という委員会の意向を反映している.そしてまずは看護の独自性を自らうたっている『生活行動の援助を中心に』置き,看護の対象別に5つのグループ(慢性・地域・精神・クリティカル・老人)に分かれて作業を進めている.これは従来より散見される疾病,治療法,あるいは病気の臨床医学的な枠組みによる条件下での看護ケア評価ではなく,より広い看護臨床への適用と研究への利用を期待して行った区分である.
以下にクリティカルケアを要する対象について検討されたものを報告しようと思う.これは過去2回(第6回,第7回)の研究討論会の討論内容と担当コーディネーターの作業,および委員会での検討を集約した現在までの成果である.尚,作業全体の流れの中での研究討論会の位置付けは,ワクで囲んで判然とするように示した.
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