特集 チーム医療の中のPOS—第14回POS研究会報告
一般演題
21 POSにおける異なる理論枠組適用による看護過程とケア効果の比較—ゴードンの情報収集の枠組と看護診断カテゴリー活用の試み
上田 笑子
1
,
佐々木 広子
1
,
石垣 ひで
1
,
相澤 みどり
1
,
菅野 由美
1
,
菊地 登喜子
1
1東北公済病院POS記録委員会
pp.1011-1014
発行日 1992年11月30日
Published Date 1992/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903655
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今回の検討は,POSにおける情報収集の枠組について,ヘンダーソンの基本的ニードの考えを基に当院が作成したもの(以下従来の枠組とする)を用いた場合とゴードンの機能面からみた健康パターンの枠組を用いた場合では,看護の展開にどのように影響するかを明らかにすることが目的である.類似した状況の子宮筋腫,糖尿病,肝機能障害の患者各2例に,それぞれ別の枠組を適用して看護を展開し,全資料を対象に検討を行なった.
従来の枠組は,生活面と身体面を中心に,心理・社会面を「病気に対する医師からの説明,本人の受け止め方」「入院によって心配なこと,困ること」「一番頼りにしている人,面会に来れる人」といった項目で構成したものを用いた.ゴードンの枠組は機能面からみた健康パターンの11項目にその他を加えた12項目をほとんどそのまま用いた1).以下,検討結果から,情報収集,看護診断,イニシャルプラン,および一部ケア効果について述べる.
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