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看護倫理検討委員会報告
看護系大学における研究の倫理審査の体制に関する実態調査
A Survey on Research Ethics Committee in Japanese Baccalaureate Programs in Nursing
勝田 仁美
1
,
南 裕子
1
,
安藤 広子
1
,
太田 喜久子
1
,
岡谷 恵子
1
,
片田 範子
1
,
高谷 嘉枝
1
,
中西 睦子
1
,
堀井 理司
1
,
森 恵美
1
1日本看護科学学会 看護倫理検討委員会
pp.79-84
発行日 1997年6月30日
Published Date 1997/6/30
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- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
■はじめに
近年,看護大学が急速に設立され,それとともに学会等で発表される研究の数も増加の一途をたどり,人間を対象とする研究が多いという看護研究の特質から見ても,看護研究の倫理的な問題も無視できない現状がある.1995年の日本看護科学学会看護倫理検討委員会報告1)においても,学会誌の発表抄録中に研究対象者から研究承諾の記載があったものは全体の20%に過ぎず,研究倫理の課題として①倫理的配慮がなされた研究であるかをいかにチェックするか,②研究倫理的配慮について発表抄録のレベルで書く必要があるのか,③書くとすればどこまで言及する必要があるのか,④倫理的に充分配慮した研究が行われるためにはどうすればいいのか,等の問題点を挙げ,研究計画書の段階から倫理的な審査をするシステムを作ることを提言している.
医学部においては生命倫理等の委員会が設けられるのが当然となってきたが,看護研究のプロセスにおいても,対象者の人権擁護に関する倫理検討の体制を設けることが必要ではないかと考えられる.
今回,看護研究の倫理的な問題を取り上げて検討する第1段階の取り組みとして,4年制看護系大学の研究の倫理審査の体制に関する実態を把握する目的で調査を行った.
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