第29回日本看護科学学会学術集会 シンポジウムⅢ
文化的境界を越えて発展する看護学Ⅲ―多施設共同研究の展開と課題
酒井 郁子
1
,
田高 悦子
2
,
横山 美江
3
,
宮下 光令
4
,
宇佐美 しおり
5
1千葉大学
2横浜市立大学
3大阪市立大学大学院
4東北大学大学院医学系研究科保健学専攻緩和ケア看護学分野
5熊本大学大学院生命科学研究部精神看護学
pp.109-112
発行日 2010年6月21日
Published Date 2010/6/21
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多施設共同研究は,大規模サンプルの確保を目的とした量的研究だけではなく,質的研究や介入研究においても重要性が増している.一方看護学領域においては多施設共同研究プロジェクトに関するマネジメントの方法論が確立しているわけではなく,そのための課題と方略についても十分整理されているとは言い難い.文化的背景の異なる場として「多施設」を考えるとき,どのように研究知見を創出し,統合に向けていけばよいのかを研究者と実践者が共有することが重要である.今後の看護学の発展に資する,多施設共同研究を推進するための課題と課題解決に向けた具体的方略とは何かについて参加者と討議したいと考え本シンポジウムを企画した.
横山氏からはご自身の研究動機から国内の共同研究,国際共同研究へと発展していった過程の紹介から,研究成果の還元と普及をもとに研究協力者と信頼関係を構築しそれが次の研究につながっていったことが示された.また研究費獲得が多施設共同研究の基盤を支えることも紹介された.
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