日本看護診断学会・第24回学術大会報告 【教育講演】
看護に必要な概念との向き合い方—つくる・かりる・みなおす
永田 明
1
Akira Nagata
1
1長崎大学生命医科学域保健学系
1Nagasaki University, Institute of Biomedical Sciences, Faculty of Health Sciences
キーワード:
看護診断
,
概念
,
統合
,
導出
,
分析
Keyword:
看護診断
,
概念
,
統合
,
導出
,
分析
pp.57-63
発行日 2019年3月15日
Published Date 2019/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004200045
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看護師がとらえている日常的な患者の振る舞いや気持ちのあり方に「名前」が付いている.看護師が患者の振る舞いや気持ちをとらえ名前を付けるためには,この概念を知ることが重要である.そこで,概念の構造を解説し,具体概念と抽象概念との関係などについての整合性についても理解する必要を述べる.さらに,次版で,多くの看護診断が削除される可能性をはらんでいる,NANDA-I看護診断で現在示されている課題を明らかにすることで,看護に必要な概念と向き合うことの重要性について説明する.そして,課題に取り組むための解決策として,WalkerとAvant(2005)が示す方法を参考に,つくる=統合(synthesis),かりる=導出(derivation),みなおす=分析(analysis)という研究方法の概要を紹介する.これによって,看護診断の根拠レベルの向上の一助になることを期待したい.
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