Japanese
English
【研究報告】
精神看護領域における看護診断導入についての現状と課題
Current State and Problems of Introducing Nursing Diagnosis in Psychiatric Nursing Units
白石 壽美子
1
,
佐野 陽子
2
,
谷田部 佳代弥
3
,
武政 奈保子
4
,
茂木 泰子
5
,
山勝 裕子
6
,
鹿澤 京子
7
,
酒井 克子
8
,
野村 知恵
9
,
篠原 百合子
10
,
藤木 眞由美
1
Sumiko Shiraishi
1
,
Yoko Sano
2
,
Kayoya Yatabe
3
,
Nahoko Takemasa
4
,
Yasuko Motegi
5
,
Yuko Yamakatsu
6
,
Kyoko Shikazawa
7
,
Katsuko Sakai
8
,
Chie Nomura
9
,
Yuriko Shinohara
10
,
Mayumi Fujiki
1
1帝京大学
2太田高等看護学院
3自治医科大学
4石川県立看護大学
5つくば国際大学
6前橋東看護学校
7亀田医療技術専門学校
8鹿沼病院
9慶應義塾大学
10名寄市立大学
1Teikyo University
2Ota Nursing College
3Jichi Medical University
4Ishikawa Prefectural Nursing University
5Tsukuba International University
6Maebashi East Nursing School
7Kameda Institute of Nursing and Advanced Practice
8Kanuma Hospital
9Keio University
10Nayoro City University
キーワード:
精神看護
,
看護診断
,
実態調査
,
看護記録
,
用語使用頻度
Keyword:
精神看護
,
看護診断
,
実態調査
,
看護記録
,
用語使用頻度
pp.27-33
発行日 2009年3月15日
Published Date 2009/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004100292
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精神看護領域においてより確実に看護診断を普及させていくために,①わが国の看護診断導入の現状を全国的な規模から把握するとともに,看護診断を定着させるうえで現在直面している障壁を明らかにすること,②精神看護領域における看護診断ラベルの使用頻度を知ることを研究目的とした.研究対象としては,全国の精神科病床を有する施設1,641に勤務する看護職者とし,予備調査から得られた結果をもとに調査票を作成し,郵送した.その結果,有効回答数は610,有効回答率は37.2%であった.既に看護診断を導入している施設は151件,導入予定施設は85件,導入していない施設は全体の約6割を占めていた.看護診断導入への影響因子として,病院種別や看護師の占める割合が明らかになった.看護診断を導入した理由は,病院内での共通言語の必要性,患者問題の共通認識のしやすさ,精神看護の質向上などであり,課題としては,精神看護領域における看護診断名が少ない,アセスメントが不十分なままで看護診断名を挙げているなどであった.一方,看護診断を導入しない理由は,スタッフの教育背景差,看護診断指導者の不在などであることがわかった.高頻度の診断ラベルは,転倒リスク状態,思考過程混乱,睡眠パターン混乱であり,低頻度の診断ラベルは,性的機能障害,孤独感リスク状態,効果的治療計画管理であった.
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