ケース・スタディ
二次生体腎移植術後に腹部膨満感と発熱を認めた1 例
川口 祐輝
1
,
板橋 淑裕
1
,
相川 厚
1
1東邦大学医学部腎臓学講座
キーワード:
二次生体腎移植
,
リンパ囊胞
,
腹部膨満感
Keyword:
二次生体腎移植
,
リンパ囊胞
,
腹部膨満感
pp.1507-1513
発行日 2017年10月10日
Published Date 2017/10/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000225
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症例提示 症例:62 歳,女性 主訴:腹部膨満感,発熱 既往歴:IgA 腎症(当院での加療歴ないため,詳細不明),一次生体腎移植術〔32 歳,ドナー母(61 歳)〕一次移植後1 年でIgA 腎症を再発し,ステロイドパルス療法を施行した.その後,定期移植腎生検で明らかな拒絶反応を認めず,移植後23 年目まで,Cr は1.0〜1.5 mg/dLで推移していた.移植後24 年目よりCr の上昇傾向と蛋白尿を認めたため,移植腎生検を施行したところ,慢性抗体関連型拒絶とカルシニューリン阻害薬による慢性腎毒性を認めた.緩徐に腎機能は増悪し,移植後30 年で末期腎不全の状態へと至った.
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